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以下の詩句では基本的には1行ずつ対訳をつけていますが、詩句の意味が数行にわたって続く場合には数行まとめて対訳をつけています。
الحماسة ハマーサ詩集より 1
أبو تمام アブー・タンマームの編纂した詩集からです。
①بَعْضُ شُعَرَاءِ بَلْعَنْبَرِ バルアンバル(アンバル部族)のある詩人
لَوْ كُنْتُ مِنْ مَازِنٍ لَمْ تَسْتَبِحْ إِبِلِى بَنُو ٱللَّقِيطَةِ مِنْ ذُهْلِ بْنِ شَيْبَانَا |
もし私がマージン(人名または部族名)のところにいたならば |
ズフル・ブン・シャイバーン部族の捨て子の息子達は私のラクダをほしいままにはしなかったろう |
اِسْتَبَاحَ |
許されたものとみなす、ほしいままにする |
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إِذًا لَقَامَ بِنَصْرِى مَعْشَرٌ خُشُنٌ عِنْدَ ٱلْحَفِيظَةِ إِنْ ذُو لُوثَةٍ لَانَا |
そのときには(マージンのところにいたなら)争いに際して、荒くれ男達が私を助けに立ち上がるだろうに |
弱い者であれば軟弱になるのだが |
مَعْشَرٌ |
一団 |
خُشُنٌ |
خَشْنٌ のpl. 気の荒い |
حَفِيظَةٌ |
怒り、争い |
لُوثَةٌ |
弱さ、のろさ |
قَوْمٌ إِذَا ٱلشَّرُّ أَبْدَى نَاجِذَيْهِ لَهُمْ طَارُوا إِلَيْهِ زَرَافَاتٍ وَوُحْدَانَا |
彼らは悪が奥歯をむき出すとき、小さな集団で、また1人ずつ、それに向かって突進する者達だ |
نَاجِذٌ |
奥歯 |
زَرَافَةٌ |
「キリン」の意味もあるが、ここでは「小さな集団」の意味 |
لَا يَسْأَلُونَ أَخَاهُمْ حِينَ يَنْدُبُهُمْ فِى ٱلنَّائِبَاتِ عَلَى مَا قَالَ بُرْهَانَا |
彼らは兄弟が災いにおいて泣きつくとき、兄弟が言った言葉の証拠を彼に問わない |
②رَبِيعَةُ بْنُ مَقْرُومٍ ラビーア・ブン・マクルーム
وَلَقَدْ شَهِدْتُ ٱلْخَيْلَ يَوْمَ طِرَادِهَا بِسَلِيمِ أَوْظِفَةِ ٱلْقَوَائِمِ هَيْكَلِ |
私は合戦の日、足の丈夫な、大きな馬に乗って騎馬隊に参加した |
طِرَادٌ |
追いかけること 合戦 |
أَوْظِفَةٌ |
وَظِيفٌ のpl. ラクダや馬のすね、足 |
هَيْكَلٌ |
「神殿」の意味があるが、 ここでは「大きな」の意味で、馬の形容 |
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فَدَعَوْا نَزَالِ فَكُنْتُ أَوَّلَ نَازِلٍ وَعَلَامَ أَرْكَبُهُ إِذَا لَمْ أَنْزِلِ |
敵は降りて来い(いざ勝負)と呼ばわった 最初に降りて挑むのは私 降りないならば何のために馬に乗っているのか |
نَزَالِ |
إِنْزِلْ 降りろ の意味の 一種の動名詞 |
عَلَامَ |
علَى+ مَا |
③ 詠み人知らず
أَلَمْ تَعْلَمَنْ يَا رَبِّ أَنْ رُبَّ دَعْوَةٍ دَعَوْتُكَ فِيهَا مُخْلِصًا لَوْ أُجَابُهَا |
主よ、聞き届けられるならと、何度もあなたに真心から祈りを捧げたことをご存じないのでしょうか |
تَعْلَمْنَ |
تَعْلَمْ の強調形Ⅱ |
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④عَمْرَةُ الْخَشْعَمِيَّةُ アムラ・ハシュアミーヤ
هُمَا أَخَوَا فِى ٱلْحَرْبِ مَنْ لَا أَخَا لَهُ إِذَا خَافَ يَوْمًا نَبْوَةً فَدَعَاهُمَا |
彼ら(息子)2人は、戦いにおいて、兄弟のない人の兄弟になってやった |
その人は、いつか、運命のいたずらを怖れるとき、2人を呼んだ |
فِى ٱلْحَرْبِ |
أَخَوَا مَنْ~ の間に割り込んでいる |
نَبْوَةٌ |
気まぐれ、無法 |
هُمَا يَلْبَسَانِ ٱلْمَجْدَ أَحْسَنَ لِبْسَةٍ شَحِيحَانِ مَا ٱسْطَاعَا عَلَيْهِ كِلَاهُمَا |
2人は大変見事に(美しい着方で)名誉を帯びている それぞれが、できる限り、名を惜しんでいる |
اِسْطَاعَا |
<اِسْتَطَاعَا |
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⑤مَعَنُ بْنُ أَوْسٍ マアン・ブン・アウス
لَعَمْرُكَ مَا أَدْرِى وَإِنِّى لَأَوْجَلُ عَلَى أَيِّنَا تَعْدُو ٱلْمَنِيَّةُ أَوَّلُ |
あなたの命に誓ってー私は怖れているのだがー我々のうちのどちらを先に運命が襲うかわからない |
وَإِنِّى لَأَوْجَلُ は挿入句 |
أَوَّلُ |
この形で副詞として使われる |
وَإِنِّى أَخُوكَ ٱلدَّائِمُ ٱلْعَهْدِ لَمْ أَحُلْ إِنَ ٱبْزَاكَ خَصْمٌ أَوْ نَبَا بِكَ مَنْزِلُ |
私は常に誓いを守るあなたの兄弟である |
敵があなたを征服しても、あなたにとって住まいの居心地が悪くても、私は変わらない |
دَائِمُ ٱلْعَهْدِ |
常に誓いを守る |
أَحُلْ |
<حَالَ 変わる |
إِنَ ٱبْزَاكَ |
詩の韻律のためⅣ形の動詞أَبْزَى (征服する)の語頭のハムザを省くが、これは一時性のハムザではないので母音が残る。 |
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نَبَا |
不適当な (家の住み心地が悪いなど) |
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