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لبيد ラビードの詩から 1
ラビードの詩もムアッラカートの中に入っていますが、次の詩はそれとは別の詩です。
أَلَمْ تُلْمِمْ عَلَى ٱلدِّمَنِ ٱلْخَوَالِى لِسَلْمَى بِٱلْمَذَانِبِ فَٱلْقُفَالِ |
فَجَنْبَىْ صَوْءَرٍ فَنِعَافِ قَوٍّ خَوَالِدَ مَا تَحَدَّثُ بِٱلزَّوَالِ |
マザーニブに、またクファールに、またサウアルの両端に、あるいはカウワの峠にある |
サルマーの空虚な住まい跡は、滅亡について語ることのない永遠なるものだ(と思われる)が |
あなたはそこにたたずまなかったのか |
تُلْمِمْ |
أَلَمَّ Ⅳ の要求法 立ち止まる |
دِمَنٌ |
دِمْنَةٌ のpl. 住まいの跡 |
خَوَالٍ |
خَالٍ のf. خَالِيةٌ のpl. |
سَلْمَى |
女性の名 |
اَلْمَذَانِبُ, اَلْقُفَالُ, صَوْءَرٌ, قَوٌّ 全て地名 |
نِعَافٌ |
نَعْفٌ の pl. 山の中の高低のある道、峠 |
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خَوَالِدَ |
. خَالِدَةٌのpl. دِمَنٌ のحَال(状況)を示す |
مَا |
否定 |
تَحَدَّثُ |
تَتَحَدَّثُ の ت が一つ省略されている |
زَوَالٌ |
滅亡、消え去ること |
تَحَمَّلَ أَهْلُهَا إِلَّا عِرَارًا وَعَزْفًا بَعْدَ أَحْيَاءٍ حِلَالِ |
وَخَيْطًا مِنْ خَوَاضِبَ مُؤْلِفَاتٍ كَأَنَّ رِئَالَهَا أُرْقُ ٱلْإِفَالِ |
その住まいの人々は旅立って、そこに住んでいた部族の跡に残るものはただ、獣の鳴き声、霊の囁き、 |
また、しばしばそこに出没する足赤のダチョウの群れだけである |
そのダチョウの群れの子供達は、灰色のラクダの子のようである |
تَحَمَّلَ |
Ⅴ (テントを畳んで)旅立つ |
عِرَارٌ |
獣の鳴き声 |
عَزْفٌ |
霊の囁き. |
أَحْيَاءٌ |
حَىٌّ のpl. 部族、部落 |
حِلَالٌ |
حِلَّةٌ のpl. 集落 |
خَيْطٌ or خِيطٌ |
ダチョウの群れ(集合名詞) |
خَوَاضِبُ |
خَاضِبَةٌ のpl. 足の赤いダチョウ |
مُؤْلِفَاتٍ |
آلَفَ Ⅳ しばしば行く の能動分詞(f.pl.)対格 خيطًاにかかる |
رِئَالٌ |
رَأْلٌ のpl. 子供のダチョウ |
أُرْقٌ |
本来はوُرْقٌ 、أَؤْرَقُ のpl. 灰色のもの |
إِفَالٌ |
أَفِيلٌ のpl. 子供のラクダ |
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تَحَمَّلَ أَهْلُهَا وَأَجَدَّ فِيهَا نِعَاجُ ٱلصَّيْفِ أَخْبِيَةَ ٱلظِّلَالِ |
住んでいた人々は旅立って、夏を過ごす雌カモシカが影を得るための住まいをそこに新しく作った |
نِعَاجٌ |
نَعْجَةٌ のpl. 雌カモシカ、元は羊の意味 |
أَخْبِيَةٌ |
خِبَاءٌ のpl. テント |
وَقَفْتُ بِهِنَّ حَتَّى قَالَ صَحْبِى جَزِعْتَ وَلَيْسَ ذٰلِكَ بِٱلنَّوَالِ |
私はその家の跡にたたずんだ やがて仲間たちは言った お前は落胆した しかしそれはふさわしいことではない |
لَيْسَ ذٰلكَ بِٱلنَّوَالِ = لَيْسَ ذٰلكَ بِنَوَالٍ |
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كَأَنَّ دُمُوعَهُ غَرْبَا سُنَاةٍ يُحِيلُونَ ٱلسِّجَالَ عَلَى ٱلسِّجَالِ |
彼(自分のこと)の涙はあたかも水汲み人足の二つの桶のようであって桶から桶へと水を汲み移す |
غَرْبٌ |
桶 目は二つなので双数を使っている |
سُنَاةٌ |
سَانٍ のpl. 水を汲む人 |
أَحَالَ |
Ⅳ 水を汲み移す |
سِجَالٌ |
سَجْلٌ のpl. 水の入った桶 |
إِذَا أَرْوَوْا بِهَا زَرْعًا وَقَضْبًا أَمَالُوهَا عَلَى خُورٍ طِوَالِ |
彼らが桶で畑や青草に水をやるとき、背の高いナツメヤシの木にもそれを傾ける |
(水がたくさんあるので良く成長したナツメヤシにまで水をやる それほど水が入った桶のように涙が多い) |
قَضْبٌ |
青草 |
خُورٌ |
خَوَّارَةٌ のpl. 実の多いナツメヤシ(と思われるが、はっきりしない) |
تَمَنَّى أَنْ تُلَاقِىَ آلَ سَلْمَى بِخَطْمَةَ وَٱلْمُنَى طَرَفُ ٱلضَّلَالِ |
お前はハトゥマ(地名)でサルマーの一族に出会いたいと望んでいるが、希望は迷いの末端(初め)である |
تَمَنَّى |
= تَتَمَنَّى |
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وَهَلْ يَشْتَاقُ مِثْلُكَ مِنْ دِيَارٍ دَوَارِسَ بَيْنَ تَخْتِمَ وَٱلْخِلَالِ |
お前みたいな奴がタフティムとヒラール(共に地名)の間にあった、今は消えてなくなった住まいの跡にあこがれるのか |
دَوَارِسُ |
دَارِسٌ のpl. 消えてなくなった |
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وَكُنْتُ إِذَا ٱلْهُمُومُ تَحَضَّرَتْنِى وَصَدَّتْ خُلَّةٌ بَعْدَ ٱلْوِصَالِ |
صَرَمْتُ حِبَالَهَا وَصَدَدتُّ عَنْهَا بِنَاجِيَةٍ تَجِلُّ عَنِ ٱلْكَلَالِ |
諸々の憂いが私の前に現れ、いったん結ばれた後で女友達が背を向けたとき |
私は彼女との綱を断ち切り、疲労をものともしない大きな良く走るラクダにまたがり、彼女に背を向けた |
تَحَضَّرَ |
Ⅴ. 現れる |
خُلٌّ |
友達 |
نَاجِيَةٌ |
快速の雌ラクダ cf. نَجَا 逃れる |
جَلَّ عَنْ ~ |
~より強くある、大きくある |
كَلَالٌ |
疲労 |
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عُذَافِرَةٍ تُقَمِّصُ بِٱلرُّدَافَى تَخَوَّنَهَا نُزُولِى وَٱرْتِحَالِى |
そのラクダはたくましく、後に乗る者をも跳ね飛ばす 私は宿泊しては出発する旅行でそのラクダをすり減らしてやった |
(旅に出て乗りこなした) |
عُذَافِرٌ |
たくましい(ラクダ) 前行のناجيةにかかる |
قَمَّصَ |
獣が跳ねる |
رُدَافَى |
رَدِيفٌ のpl. 後ろに乗る人、家来 |
تَخَوَّنَ |
Ⅴ.すり落とす、磨く、すり減らす |
كَعَقْرِ ٱلْهَاجِرِىِّ إِذَا ٱبْتَنَاهُ بِأَشْبَاهٍ حُذِينَ عَلَى مِثَالِ |
それは、型にはめて一様に作ったレンガで築き上げた、建築技師の城のような、大きなラクダである |
عَقْرٌ |
城 前述のラクダを例えている |
هَاجِرِيٌّ |
建築技師、 ハジャル地方出身の人 |
اِبْتَنَى |
Ⅷ. Ⅰの بَنَى と同じ |
أَشْبَاهٌ |
شِبْهٌ のpl. 似たもの |
حُذِينَ |
حَذَا の受動態 3.f.pl. 同じものを作る |
مِثَالٌ |
型、モデル |
(2に続く)