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アリストテレスの手紙
كَتَبَ أَرِسْطَاطَالِيسُ إلَى ٱلْإِسْكَنْدَرِ |
アリストテレスがアレキサンダーに書いた。 |
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ٱمْلِكِ ٱلرَّعِيَّةَ بِٱلْإِحْسَانِ إِلَيْهَا تَظْفَرْ1 |
親切をもって人民を支配しなさい。そうすれば彼ら |
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بِٱلْمَحَبَّةِ مِنْهَا فَإِنَّ طَلَبَكَ ذٰلِكَ بِإِحْسَانِكَ |
から愛情を得られるだろう。何故なら親切によって |
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أَدْوَمُ بَقَاءً مِنْهُ بِٱعْتِسَافِكَ |
求めることは横暴によって求めることより長続きするから。 |
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وَٱعْلَمْ أَنَّكَ تَمْلِكُ ٱلْأَبْدَانَ فَٱجْمَعْ لَهَا |
あなたが彼らの体を支配していることを知り、 |
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ٱلْقُلُوبَ |
それに心も加えるように。 |
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وَٱعْلَمْ أَنَّ ٱلرَّعِيَّةَ إِذَا قَدَرَتْ أَنْ تَقُولَ |
人民は言うことができるならば行うこともできることを |
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قَدَرَتْ أَنْ تَفْعَلَ فَٱجْهَدْ أَنْ لَا تَقُولَ تَسْلَمْ |
知りなさい。だから彼らが言わないように努力しな |
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مِنْ أَنْ تَفْعَلَ . |
さい。そうすれば彼らが行うことから免れるだろう。 |
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1 命令形+要求法・・・~せよ、そうすれば~ |
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ムアーウィヤの言葉
وَقَالَ مُعَاوِيَةُ إِنِّى لَا أَضَعُ سَيْفِى حَيْثُ |
ムアーウィヤは言った。私はムチで十分なところに |
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يَكْفِينِى سَوْطِى وَلَا أَضَعُ سَوْطِى حَيْثُ |
刀を用いないし、舌で十分なところにはムチを |
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يَكْفِينِى لِسَانِى وَلَوْ أَنَّ بَيْنِى وَبَيْنَ ٱلنَّاسِ |
用いない。もし私と人々との間に1本の髪の毛が |
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شَعْرَةً مَا ٱنْقَطَعَتْ |
あるとすれば、それは切れないだろう。 |
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فَقِيلَ لَهُ وَكَيْفَ ذٰلِكَ قَالَ كُنْتُ إِذَا مَدُّوهَا |
ある人が彼に言った。それはどうしてですか。彼は言った。もし彼らがそれを |
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أَرْخَيْتُهَا وَإِذَا أَرْخَوْهَا مَدَدْتُهَا. |
引っ張れば、私は緩め、彼らが緩めれば、引っ張っていたであろうから。 |
戦争を見たかった男
قَالَ أَفْلَحُ ٱلتُّرْكِىُّ خَرَجْنَا مَرَّةً إلَى حَرْبٍ |
トルコ人アフラフが言った。私達は、戦争がどんな |
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لَنَا وَمَعَنَا رَجُلٌ كَانَ يَقُولُ أَنَا أتَمَنَّى أَنْ |
ものか見たいといつも言っていた男を連れて、かつて |
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أَرَى ٱلْحَرْبَ كَيْفَ هِىَ فَأَخْرَجْنَاهُ |
戦争に出かけたことがあり、彼を外に出した。 |
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فَأَوَّلُ سَهْمٍ جَاءَ وَقَعَ فِى رَأْسِهِ |
すると飛んできた最初の矢が彼の頭に落ちた。 |
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فَلَمَّا ٱنْصَرَفْنَا دَعَوْنَا لَهُ مُعَالِجًا فَنَظَرَ إِلَيْهِ |
私達が引き揚げたとき、彼のために医者を呼んだ。 |
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وَقَالَ إِنْ خَرَجَ ٱلزُّجُّ وَفِيهِ شَىْءٌ مِنْ |
医者は彼を見て言った。もし矢じりを抜いて、それに |
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دِمَاغِهِ مَاتَ وَإِنْ لَمْ يَخْرُجْ عَلَيْهِ شَىْءٌ مِنْ |
脳髄が付いていたら、彼は死ぬだろう。脳髄が |
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دِمَاغِهِ لَمْ يَكُنْ عَلَيْهِ بَأْسٌ |
何も付かずに出てきたら、心配はない。 |
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فَسَبَقَ فَقَبَّلَ رَأْسَهُ وَقَالَ بَشَّرَكَ ٱللهُ بِخَيْرٍ |
すると彼はさっと来て医者の頭にキスして言った。神があなたに良い知らせを |
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ٱنْزِعْهُ فَمَا فِى رَأْسِى دِمَاغٌ |
もたらしますように。抜いて下さい、私の頭には脳髄はありません。 |
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فَقَالَ ٱلطَّبِيبُ وَكَيْفَ ذٰلِكَ |
医者は言った、それはどういうことか。 |
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قَالَ لَوْ كَانَ فِىَّ ذَرَّةٌ مِنْ دِمَاغٍ مَا كُنْتُ |
もし私にわずかでも脳髄があればここにいなかった |
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هٰهُنَا. |
でしょうから。 |
金持ちか貧乏か
قَالَ رَجُلٌ لِإِبْرَاهِيمَ بْنِ أَدْهَمَ ٱقْبَلْ مِنِّى |
ある人がイブラーヒーム・ブン・アドハムに言った。 |
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هٰذِهِ ٱلْحَبَّةَ |
私からこのわずかな贈り物を受けとって下さい。 |
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قَالَ إِنْ كُنْتَ غَنِيًّا قَبِلْتُهَا مِنْكَ |
彼は言った。あなたが金持ちなら受取りましょう。 |
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فَقَال أَنَا غَنِىٌّ |
彼は言った。私は金持ちです。 |
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قَالَ كَمْ مَالُكَ |
彼は言った。あなたの財産はどれほどですか。 |
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قَالَ أَلْفَانِ |
彼は言った。2000(ディーナール)です。 |
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قَالَ أَيَسُرُّكَ أَنْ يَكُونَ أَرْبَعَةَ آلَافٍ |
彼は言った。4000になるとうれしいですか。 |
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قَالَ نَعَمْ |
彼は言った。はい。 |
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قَالَ أَنْتَ فَقِيرٌ لَا أَقْبَلُهَا مِنْكَ. |
彼は言った。あなたは貧乏だ、私はあなたから受け取りません。 |
ことわざ
لَا تَكُنْ رَطِبًا فَتُعْصَرَ |
湿っていてはいけない、 さもないと絞られる、 |
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وَلَا يَابِسًا فَتُكْسَرَ |
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乾いていてはいけない、 さもないと折られる。 |